■01 時計の針
ただただ、一定のリズムで時を刻む
時にそれはリズムを狂わすこともあるけれど
終わりのその時まで止まることなく刻みつづける
心臓、という
私の時計
■02 自分のいない未来
「私がいなくても世界はなんの支障も無い」
「だから私なんて、いらない」
そういうけれどさ
そんなの、私だって一緒
てゆうか、
世界中の人間が一人残らずいなくなったって
何の支障もないんだ
どんな未来だって、未来は未来
誰だって、いっしょ
■03 止まらない
止まらないねぇ
そりゃ、止まらないよ
落ち始めたらぶつかるまで、ね
今更後悔しないけど
こんなに色々考える時間あるなんて
思ってもみなかったよ
超高層ビルから飛び降り中
■04 ドッペルゲンガー
「自分と同じ姿を見たら近いうちに死ぬんだって」
友達が教えてくれた
ふぅん
じゃあ、私もうすぐ死ぬんだね
■05 読めない字
遠い昔に生きた人のメッセージ
解読に時間がかかったけれど、今は読める
だからあなたの字もね
時間をかければ読めるかもよ
■06 脱いだ理由
何故かって?
アタリマエじゃない
邪魔だったんだもの
アタシがアタシでいるために
脱いだのは、虚飾
■07 譲りません
本当はそんな事思っていません
本当はとっくに…譲っているんです、心の中では
けれどあなたとの会話を続けたいから
ただ私は繰り返すのです
「譲れません」と
■08 魚の目
魚眼レンズの歪み
それがきっと真の姿
醜く歪んだ世界の
だからきっと
魚は真実を見てる
■09 チ○コ
あえてこう読もう
「チョコ」
■10 貴重な誘惑
食欲、睡眠欲、性欲
ヒトの三大欲求
きっとイキモノの三大欲求
生きている証
生きているから、誘われよう
食べて
寝て
愛を交わそう
■11 深夜0時
今、今日が昨日になりました
明日のこの瞬間まで、
今日は今日です
私はそれが不思議です
■12 終末時計
時はけして止まらない
ヒトがいなくても流れ続ける
草木がなくても時はながれる
大地がなくても時は続く
けれど、
時を感じることの出来るすべてが無かったら
時を何で計ろう?
だからこの世のすべては
すべてが消えるまで
時を計り続ける
時の時計
■13 下僕とパシリの違い
どっちだっていいよ
「違ったかよ?」by 親分
■14 カラスの子
「ああ、烏が群れている、不吉だね」
なんとでも言うがいい、ヒトよ
この黒い羽も
嘴も足も
闇の意思をうけて
望まれて生まれてきたのさ
Happy Birthday, My baby
■15 愛してますとも
もちろんですよ
あなたは私が生んだんだから
だから、還してあげます
私の中へ
髪の毛一本残さずに
誰かに殺される前に
私の胎内(なか)へおかえりなさい
ほら、おいしそうにできたわよ
■16 ゴミ箱の中
ああ、今日は生ごみの日じゃなかったんですか
困りましたねぇ
見なかった事にしてもらえませんか?
あ、ダメですか
仕方ありませんねぇ・・・
あなたも入ってください、この中に
大丈夫、お仲間いますから
ほら、ね?
■17 黒くて楕円形で触覚のあるガサゴソ人の家にいるあの迷惑な・・・
「出て行け!!!!!!」
いや、むしろ
「出て行って〜〜〜〜〜!!!!!!」
でも生きてる
■18 食欲ないです
「あの人を思うと胸が苦しくて・・・」
「食べすぎでしょ」
ちぇ
■19 自殺予告
「もう死ぬんだから」
止めて欲しくて
構って欲しくて
こう言えば私を見てくれるから
「もう死んでやる」
何度もくりかえして
手首も切った
洗剤も飲んだ
今日も私は言う
「死んでやる」
私を見て
あさましい私を
■20 裸の心
子供の目にだけ見えた王様の裸
なら
子供の目には見えるかしら?
見えない壁の向こうの
あなたの心が
■21 ゆっくりの速さで
andante
歩くスピードで奏でられるメロディ
あなたって、足早いのね?
もっとゆっくり
このくらいの速さで
一緒に奏でましょう?
■22 義眼
蝋に閉じ込めた
愛しい人よ
今は動かないその眸(ひとみ)が
けして映す事のなかった僕の姿
今も僕を映しはしないけれど
満足しているよ
他の誰かを映す事もないのだから
■23 天使(テンシ)じゃないよ天子(テンシ)だよ
世の全てをもっているけれど
誰もがいいなりになるけれど
膝をついてお辞儀されるけれど
手に入らない物などないけれど
それでも所詮人間なのです
■24 僕を見つけて
人気の失せた駅で
硬貨一枚で借りた小さな箱の中で
精一杯泣いています
■25 もう帰らない
帰れないのではない
帰らないのだ
私の意思で
希望(ゆめ)を持ってやってきたのだから
もう、祖国(くに)へは帰らない
新しい土地(くに)で
私はここの礎(つち)になる
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